家づくりの中でも間取りを考える作業はとても楽しいですよね。
間取りを考える際には方眼紙を使うと比較的簡単に間取りを書くことができますが、なんの知識もなしに間取りを考えると、大きさがめちゃくちゃ、いびつな間取りになってしまいます。なので、今回は間取りを考える際にこれだけは知っておいた方が良いモジュールについてと方眼紙を使って間取りを考える方法について解説していきます。
このブログでは、元外構マンで現在は高齢者や障がい者を専門に住宅のリフォームを手掛ける会社に勤めるさきさきパパが、外構や福祉住環境を切り口に家づくりについての情報を発信しています。
宅地建物取引士の資格を活かし、外構業者で働いていた時には建売住宅の販売業務を、現在は相続物件の相談業務も行っています。
プロフィール
保有資格:宅地建物取引士
建築業界歴:8年(2024年時点)
(内、職人歴:1年 外構・エクステリア専門店:5年 福祉建築会社:2年)
2児の父(完成当時:6歳の長女、1歳の長男)
2017年 築40年以上の中古物件購入
2022年 セキスイハイムでマイホーム完成(建て替え)
2024年 ESSEonlineの「日刊住まい」にてライター(ペンネーム:玉城夏海)として活動
家づくりの基本!家づくりの基準モジュールについて
家づくりでは部屋や家の広さを表すのに「帖(じょう)」や「坪」を使います。しかし普段の生活ではあまりなじみがないのでこれらが実際にどれくらいの広さなのかについて分からないって人も少なくないのではないでしょうか?
まずは、「帖」や「坪」の実際の広さを理解するためにも、その基準となるモジュールについて解説していきます。
モージュールとは、標準的なサイズの基準を意味し、「尺モジュール」と「メーターモジュール」の2種類が存在します。基本的にこのどちらかの基準が採用されています。そして、1M(モジュール)×2M=1帖、2M×2M=1坪となります。
つまり、尺モジュールの場合の1畳、1坪とメーターモジュールの場合の1畳、1坪は大きさが違うということになります。
不動産会社が、部屋の大きさを広告などで表示する際には「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」にて1帖が1.62㎡と決められています。しかし、この値は不動産業界が設定した表示上のルールなので、家づくりの際にはモジュールによって1帖の値が変わってきます。
参考)ホームズ(https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00300/)
畳(たたみ)とモジュール:モジュールで変わるたたみのサイズ
日本の伝統的な住宅設計では、畳1枚の大きさを基準に、部屋の広さや家具の規格が決められます。以前は地域によってサイズが異なっていましたが、現在は標準的な畳のサイズは約1820㎜×910㎜となっています。
畳の短辺である910㎜が尺モジュールでの基準となります。
つまり、尺モジュールでは「910㎜=1M」となります。
このモジュールごとに柱と柱が立っており、この数字から柱や壁の厚さを引いた数字が廊下の幅になります。
具体的には廊下の幅は尺モジュールの場合は910㎜、メーターモジュールのばあいなは1メートルとなります。
柱の太さや壁の厚さはハウスメーカーによって違ってきますが、おおよそ780㎜が廊下の幅となります。
メーターモジュールの場合は以下のようになります。
・1M=1m
・畳の短辺=1m
・畳の長辺=2m
・柱と柱との距離=1m
・廊下幅=約870㎜
ちなみに、家づくりなどをしている時に、カタログなどで「〇間(けん)△尺」といった表記を見て㎝で表示してほしいなって思った人も少なくないかと思いますが、「畳の短い辺=3尺」「畳の長い辺=1間」となります。
家づくりに出てくる単位について
●尺モジュールの場合
1M=910㎜
1帖=1.65㎡
1坪=3.31㎡
●メーターモジュールの場合
1M=1m
1帖=2㎡
1坪=4㎡
●不動産の表示に関する公正競争規約
1帖=1.62㎡
1坪=3.3058㎡
●その他
1尺=303㎜
1間=6尺=1.82㎜
採用している基準により、帖や坪に関して数字が変わる可能性があるので、帖や坪については畳何枚分かについてイメージするための目安程度に考えておく方が良いと思います。
規格が統一された背景
これまでに説明してきたように、家づくには「尺モジュール」と「メーターモジュール」といった、統一された規格があります。家づくりにおいてこうした規格が生まれた背景としては1970年代に日本で2×4工法(ツーバイフォー工法)が日本で広がったことにあります。
それまで、地域によって畳の大きさが異なり、関東では「1M=910㎜」、関西では「1M=985㎜」と基準となる数値がことなっていました。しかし、昭和50年ごろ(1970年代中頃)に住宅の標準化が進み、尺モジュールが910㎜と統一されるようになりました。
「メーターモジュール」は2000年ごろから導入された比較的新しい規格になります。
メーターモジュールを採用することで廊下や扉などに幅ができ、バリアフリー設計の家づくりがしやすくなります。
ツーバイフォー工法
日本では柱によって住宅を支える工法が一般的となっています。一方で、ツーバイフォー工法では、床や壁などの「面」で建物を支える「面構造」をしています。既製サイズの角材に合板をあわせて組み立てていくという単純な工法であるため、システム化され工期が短くなります。また、面で支えるので地震や台風に強い家づくりが可能となります。https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chumon/c_knowhow/tsubaifo/
方眼紙で理想の間取りを描くコツ
それでは、方眼紙に間取りを書いていくコツについて説明していきます。
まずは、方眼紙の1マスの値を決める必要があります。当然「尺モジュール」か「メーターモジュール」かによって変わってきます。尺モジュールの場合は1マスが0.91メートル、メーターモジュールなら1mとなります。
1マスの値が決まったら、間取りを描いていくことになりますが、トイレや台所、お風呂などはある程度規格がきまっています。なので、そうした規格がある程度決まっている設備や、各部屋の目安となる大きさについて解説していきます。
1M(910㎜)区切りの場合、必ずしも納まりがよくないので、実際は0.5M(455㎜)や0.3M(333㎜)区切りで間取りを書いていきます。
メーターモジュールの場合は、0.5M(500㎜)、0.25M(250㎜)区切りでの作図となりようです。
部屋・設備ごとの広さの目安
LDK:16帖~25帖
キッチン:4.5帖~
リビングダイニング:10.5帖~
1階トイレ:1帖
2期トイレ:0.75~1帖
浴室:2帖
洗面脱衣:2帖
玄関:3帖
寝室:6帖~
子ども部屋:4.5帖~
直線階段:1.5帖(90㎝×270㎝)
折り返し階段:2帖
駐車スペース(1台当たり):3.8帖
各部屋・設備のサイズについてはパナソニックさんのサイトに分かりやすくまとめられていいるので、こちらを参考にしてみてください。
まとめ|方眼紙で理想の間取りを描くために
方眼紙を使って間取りを描く為に必要となる2つの要点について解説してきました。
①方眼紙の1マスの大きさを決め方について
尺モジュールとメーターモジュールについて
②各部屋や設備の目安となる大きさについて
尺モジュールで家を作る場合には1マスを910㎜に、メーターモジュールで家を作る場合には1マスを1mに設定します。また、2マスがちょうど畳1枚の大きさを表しているので、各部屋が何帖あるかにつては方眼紙のマスの数を数えることで簡単に把握することができます。
実際に間取りを考えるとなると、採光や収納など他にも考える必要はあります。ハウスメーカーに間取りの希望を伝える際の叩き台づくりやハウスメーカーから提案された間取りの改善案を考える際にはこれぐらいの知識があれば十分かと思います。
理想の住宅を手に入れるために
家は一生のうちで一番高い買い物。できるだけ、いろんな会社やプランを吟味して選びたいですよね。
ただ、限られた時間と費用の中で、業者を一つ一つあたっていくのは大変ですよね。
わが家は全部で20社近い近いハウスメーカーや工務店を回りましたが、ものすごく疲れたし時間がかかりました。
特に、小さな子どもを連れているとまともに話を聞くの難しいかと思います。だからこそ、実際に足を運んで地元の業者に相談しながら同時に「タウンライフ」などの一括見積サイトの活用をおススメしています。
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私としても、一括見積サイトだけで業者を選ぶのはどうかと思いますが、こうしたサイトで見積もりを取っておくことで、値引き交渉などにも活用できるのでお勧めです。
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