家づくりを始めるにあたって、土地探しはスタートラインであり、重要なステップです。どのような土地を購入するかによって、建物の配置計画や間取り、外構計画が大きく変わってきます。
また、土地の金額も家づくりにおいては重要です。土地代を抑えることが出来れば、その分の予算を建物や外構に当てることがえきますが。しかし、一般的に安いと言われる土地、特に高低差のある土地や旗竿地は、建築費用や外構費用が通常よりも高くなり、予算を軽くオーバーしてしまうという事もありえます。
しかし、同じ安いとされる北側道路の土地はこうした建築費用や外構費用の追加なしに、理想の間取り、ライフスタイルを実現することができる可能性があります。
今回は、暗くなると敬遠されがちな北側道路の土地について解説していきます。
接道部分が特殊なカタチにはなっていいますが、一応、我が家も北側道路の土地になります。
このブログでは、元外構マンで現在は高齢者や障がい者専門に住宅のリフォームを手掛ける会社に勤めるさきさきパパが、外構や福祉住環境を切り口に家づくりについての情報を発信しています。
プロフィール aboutさきさきパパ
保有資格:宅地建物取引士
2児の父(完成当時:6歳の長女、1歳の長男)
2017年 築40年以上の中古物件購入
2022年 セキスイハイムでマイホーム完成(建て替え)
北側の土地が安い理由
北側の土地は、陽当たりが悪く周囲の建物や地形によって日照時間が制限されることがあることから買い手が付きにくいので相場よりも安い金額で設定されます。
上の画像は不動産屋が土地の評価をする際に、各方角の土地に対してどういった評価をするのかという画像になります。接道の幅や利便性などが同じ条件であれば、北側の土地よりも南側の土地の方が評価が高くなるのがわかるかと思います。
この評価を基に、土地の買い取り価格や売り出し価格を判断するのですが、一般的に北側の土地は南側の土地と比べて5%~10%安くなります。
北側の土地のメリット・デメリット
北側の土地での家づくりについてメリット・デメリットとして以下があげられます。
- 夏の日当たり
北側の土地は一般的に直射日光を受けにくいため、夏場の直射日光による室内の暑さを軽減することができます。また、夏場に直射日光で車内の温度が上がりにくくなります。 - 道路からの視線
北側の土地の場合、お庭やリビングは道路とは反対側の南側に作られます。道路からの視線を感じる必要が無く、隣地からの視線だけを遮ればいいので目隠しフェンスなどの設置計画が立てやすくプライバシーの確保がしやすくなります。 - 価格が安い
北側の土地は、一般的に金額が安く抑える事が出来るため、同じ予算でれば少し広めの土地を購入したり建物や外構に予算をまわすことが可能になります。
- 日照問題
北側は一般的に日照が少なく、直射日光を受けにくい特徴があります。近隣の環境によっては室内に十分な自然光を取り入れることが難しい場合があります。 - 冬は寒い
南側の隣家との距離が近い場合、リビングに光が差し込まず暗く寒い部屋に空間になる可能性があります。こうした場合は、適切な断熱対策や吹抜けを作るなどの対策が必要となります。
北側の土地・南側の土地の間取りの比較
北側道路の土地
北側が道路の場合、一般的に道路に接する北側には車の駐車スペースや駐輪スペースだけを確保し、南側に空間(お庭)を作るような形で家を配置することで、室内の日当を良くする工夫を行います。また、玄関やトイレ、浴室などを北側に持ってくることができるので、南側に大きくLDKを作ることが可能です。
配置計画を工夫することで、庭やリビングに日光を取り入れることができます。
南側道路の土地
南側道路の土地の場合には、駐車スペースとお庭を南側に配置します。南側に大きな空間を作ることができるので、将来、駐車スペースの拡張リフォームがしやすくなります。
ただ、お庭と道路が面しているので、お庭で小さな子どもや愛犬を遊ばせようと考えている場合は、飛び出し防止のフェンスなどを設置する必要があります。また、お庭だけでなく、リビングについても道路からの視線が気になるため目隠しを考える必要があります。
カーポートを設置すると、日光がカーポートで遮られてリビングが暗くなる可能性があるので要注意です。
北側の土地のメリット
北側の土地は人気が少ない為、坪単価が低くなりがちなので、周辺の他の土地と比べて安く購入できます。また、建物の間取りを考えるにあたっては南側に大きくリビングを作りやすいのが特徴です。
坪単価が安い分、大きめの多少大きめの土地を購入し土地の南側のスペース(お庭)をしっかりと確保したり、明るいLDKにすることも可能となります。
プライバシーの問題についてもリビングやお庭が道路の裏側に当たるので、目隠しフェンスなどでの対策がしやすく、安心して暮らすことのできるプライベート空間を作りやすくなります。
北向きの家にオススメのシンボルツリー
おまけで、北側玄関でおススメのシンボルツリーも紹介します
北向きの家でのシンボルツリーは寒さや日陰に強い樹木がオススメです。
ソヨゴ
- モチノキ科 モチノキ属
- 常緑広葉樹 小高木
軽やかな葉が風に揺れそよそよと音を立てることから「風にそよぐ」が変化してソヨゴになったと言われています。
- 外観と特徴:
成長が緩やかで樹高を低く維持しやすいのが特徴です。和風、洋風いずれのお庭にも合いますが、何もしなくても樹形が良いので刈り込んで形を整えたりせずに、混んだ枝を選定する程度にして自然の樹形を楽しみます。
初夏に長い柄の先に小さい白い花を咲かせ、雌雄異株なので、実を楽しみたい場合は購入時に雌株を購入する必要があります。 - 耐性:
病害虫には比較的強く、また半日陰でも十分に育ちます。
一方で、乾燥にはあまり強くないので夏の西日が当たるようなところは避けます。
常緑ヤマボウシ
- ミズキ科ミズキ属
- 常緑広葉樹 小高木
落葉のヤマボウシとは異なり、一年中葉をつけていますが、寒い地域になると多少落葉します。
- 外観と特徴
5~6月に樹を覆うように花を咲かせ、秋には赤い実をつける花と果実の両方を楽しむことのできるシンボルツリーです。果実は食用でジャムなどにして楽しむことができます。樹形が整いやすいので、枯れ枝や邪魔になった枝以外は特に剪定する必要がありません。 - 耐性:
病害虫には比較的強く、陽樹で日照を好みますが、半日陰でも生育します。
寒さに対してはあまり強くはないので、寒い北風が直接当たるようなところでは落葉してしまうかのうせいがあります。
ジュンベリー
- ザイフリボク属 バラ科
- 落葉広葉樹 中高木
名前の通り6月に赤い果実をつける落葉樹。春に咲く白い花、初夏の果実、秋の紅葉と季節を感じることのできます。果実はジャムとして楽しむことができます。
- 外観と特徴
成長は遅めですが、品種によってはかなり大きくなるので比較的広めの場所に植える必要があります。品種によっては10mまで成長するものもありますが、毎年の剪定によってシンボルツリーとして程よい大きさに抑えることが可能です。 - 耐性:
半日陰でも生育します。暑さ寒さ・乾燥湿潤に強く、害虫被害もあまり無いため、育てやすい樹木です。
我が家の間取り
我が家の場合は、かなり変形した土地になりますが、一応北側に道路が接する土地となっています。
南東側に大きくLDKを作り吹き抜けを部屋の中央につくることで、日中はかなり明るい空間になっています。
北側には変則な形ですが、並列で駐車スペースを確保。
メインのファミリーカーを停める駐車スペースには勝手口を作り、荷物の出し入れをしやすいように工夫をしています。
まとめ
今回は北側の土地のメリットについて紹介しましたが、周囲の環境によって日当たりは大きく変わります。南側の家との距離を離して家を建てことが可能な場合は、日当たりが良い家を建てることが可能ですが、住宅が密集しかつ南側の家が3階建てなど高い場合はどう工夫しても日当たりは悪くなってしまいます。
北側だから日当たりが悪いと決めつけるのではなく、周辺の環境を考慮して間取りを考えたうえで判断が必要です。
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