外構は家の顔とも言える存在であり、デザイン性も重要ですが、それと同じぐらい機能性(生活しやすさ)も重要な要素です。今回は、外構計画のポイントを解説、理想的な外構空間を実現するための手法やアイデアについて探っていきます。
お家の間取りと同じ様に、外構計画をしっかりとすることで使い勝手が大きく変わります。
上手に外部空間を活用して、魅力的な屋外空間を手に入れましょう。
このブログでは、元外構マンで現在は高齢者や障がい者専門に住宅のリフォームを手掛ける会社に勤めるさきさきパパが、外構や福祉住環境を切り口に家づくりについての情報を発信しています。
プロフィール aboutさきさきパパ
保有資格:宅地建物取引士
2児の父(完成当時:6歳の長女、1歳の長男)
2017年 築40年以上の中古物件購入
2022年 セキスイハイムでマイホーム完成(建て替え)
3つの外構スタイル
外構のデザインには、オープン外構、クローズド外構、セミクローズド外構といった3つのスタイルが存在します。それぞれの外構スタイルで、庭や建物の雰囲気やプライベート空間に影響が大きく変わってきます。外構計画のポイントについて解説する前に、まずはオープン外構、クローズド外構、セミクローズド外構の違いについて解説したいと思います。
オープン外構の特徴
オープン外構は、塀やフェンスなどがなく敷地を有効活用でき、また施工費用も安く抑えることができることから主流の外構スタイルになります。障害物がないので開放感がありますが、人の侵入が容易でまた、近隣との視線やプライバシーなどの問題があります。
クローズド外構の特徴
クローズド外構は、建物の外部空間が完全に囲まれているデザインです。壁やフェンスによってプライバシーとセキュリティを確保し、外部からの視線を遮断します。クローズド外構では、敷地の内と外が明確に分離され、閉じられたプライベートな空間をつくることができます。
プライバシーやセキュリティーが確保できる一方で、侵入されてしまうと外からは見えないというデメリットがある為、防犯カメラ設置などの対策が必要です。
クローズド外構は威圧的な外観になりがちです。
新興住宅地などで周囲の家がオープン外構のなか、クローズド外構にすると周りから浮いたデザインになってしまうので注意が必要です。
2017年12月に一般社団法人日本エクステリア学会が実施した「エクステリアに対する意識調査」によるとクローズドスタイルの外構の方が、オープン外構に比べ満足度が1.75倍高いことが発表されています。またた、改めて外構工事をするな選ぶなら、オープンスタイルの外構よりも、クローズ・セミクローズな外構を作るという人の割合が高くなっています。
車の買い替えに合わせてオープン外構からクローズド外構にリフォームする方も少なくありません。予算や敷地に余裕があるならクローズド外構を検討してみてはいかがでしょうか。
セミクローズド外構の特徴
セミクローズ外構は、敷地の一部がフェンスや壁で囲まれたオープン外構とクローズ外構の特徴を併せ持った外構デザインとなっています。駐車スペースのみオープンにするケースや、逆に駐車スペースのみシャッターを付けるなどしてクローズにするケースなどがあります。
隣地や通行人からの視線を遮る一方で解放感も保つことができるので、クローズド外構のデメリットである、圧迫かや威圧的な雰囲気を和らげることが可能です。
快適な駐車スペースの作り方
駐車スペースは、日常的に車を乗る家庭にとっては欠かせない要素です。しかし、適切な駐車スペースの設計や配慮がなされていないと、不便さやトラブルが生じる可能性があります。この記事では、快適で効率的な駐車スペースの作り方について解説します。
車種や家族の車両数に合わせた最適なスペースの確保
車種や家族の車の台数によっては、必要な駐車スペースは異なってきます。
【車両のサイズを考慮する】
駐車スペース考える際には車両の寸法を考慮する必要があります。大きなSUVやバンを所有している場合は、より広いスペースを確保する必要があります。逆に、小型車やコンパクトカーを所有している場合は、スペースを効率的に活用できます。
カーポートを設置する場合は、乗り換えなども考慮して高さも考慮する必要があります
【駐車スペースの配置を検討する】
駐車スペースの配置も日々のカーライフを快適にする重要な要素となります。各車両の出し入れがスムーズに行えるようにできるだけ並列かL字での駐車が可能な様に配置計画を考えましょう。
2台目以降の車の使用頻度にもよりますが、直列での駐車は車の入れ替えにストレスとなるのでできるだけ避けるようにしましょう。
前面道路への駐車も含めて、来客時の駐車スペースについても考えておくと便利です。
年中活躍するカーポート
カーポートは雨の日だけでなく、冬の霜対策や夏の紫外線対策としても大きく貢献します。また、鳥の糞が車体に当たることも防いでくれます。車のボディや塗装の劣化を遅らせるだけでなく、直射日光を遮ることで車内の温度の上昇も防ぎます。
カーポートの屋根材には熱線遮断のものをおススメします。
快適な駐車スペースへの動線の検討
駐車スペースへのアクセスは日常の利便性や使い勝手にも大きな影響を与えます。特に、雨の日は玄関からのアクセスは非常に重要となります。駐車スペースだけでなく玄関アプローチもカーポートで覆うことで、荷物の積み降ろしも効率的に行えます。
駐輪スペースの確保も忘れずに
駐車スペースを考える際に忘れてはいけないのが、自転車やバイクを置くスペースです。
駐車スペースが十分に広い場合は車の横に置くことも可能ですが、自転車やバイクを押して移動する際に車が邪魔にならないかなど検討が必要です。
一般的に自転車を押して歩く場合は最低でも90㎝程度の幅は必要だと言われています。
自転車の大きさや台数は子どもの成長とともに変化します。
はじめは三輪車だったものが、中学校に入るころには大人用の自転車になっています。
将来のことも考えて、十分なスペースを確保しておきましょう。
魅力的な玄関アプローチの作り方
門まわりや玄関アプローチは、家の最初の印象を決定づける重要なエリアで、家自体の魅力を引き立てる役割も果たします。
奥行や変化のあるアプローチ
玄関アプローチはまっすぐ最短で玄関にたどり着ける方がいいと考えがちですが、直線だと見通しが良くなり過ぎてドアを開けた際に、家の中が見えてしまうといったことがあります。その為、一般的にはS字やL字にするなどして奥行や変化を持たせる工夫をします。
風水(家相)でも、玄関アプローチが一直線になるのは良くないと 言われております。
理由は色々な考えがある様ですが、「家から出て行きやすい=散財」「 悪いものが入りやすい」 等々言われています。
視線を散らす門柱の活用
門柱は、外構のデザインにおいて家の顔として用いられることもありますが、役割はそれだけではありません。スリムな機能門柱の場合は視線を遮ることは難しいですが、ブロック積みの門柱ならプライバシーの確保に効果的です。
門柱にある程度の高さを持たせ、シンボルツリーなどの植栽を上手く配置することで、通りからの視界を遮り、視線を門柱や植栽への散らす効果を持たせることが期待できます。
ライフスタイルで決まる門柱の位置
門柱をどこに置くべきかは、人によって大きく判断が分かれます。
出来るだけ敷地の中に人が入ってほしくないという人は道路の近くに門柱を持ってきますが、新聞や手紙などを楽に家の中から取りに行きたいと考える人は玄関の近くに門柱を持ってきます。
余分に費用は掛かってきますが、ポストや宅配ボックスは独立したタイプのものを選んで玄関近くに、表札やインターフォンは道路付近にという選択も可能です。
クローズド外構の場合は自動的に道路側になりますね。
魅力的な屋外空間(庭)のデザインと活用法
屋外空間(庭)は、リビングからつながる空間であり、光や風を受けながらリラックスや活動を楽しむことのできるスペースです。コロナ渦の外出自粛などでお庭の活用方法は見直されています。
煙やにおいの問題はありますが、コロナでお庭でBBQについてはかなり寛容になった印象があります。
BBQをするなら、炭もいいですがガスグリルがお手軽なのでお勧めです。
庭とリビングがつながる間取り
お庭を有効的に活用しようと思うと、やはりリビングとのつながりは欠かせない要素となります。リビングから庭への自然な移動のためには、庭側に掃き出し窓を設け、リビングからいつでも庭を感じることができるようにします。
リビングのフロアと同じ高さでタイルデッキやウッドデッキを施工し、ソトとナカを緩やかにつなぐ空間を作るとより効果的です。
庭のアクセントにもなる便利な立水栓
植物に水をやったり、お庭でプールやBBQを楽しむ際には水が必要となります。
ただ、ハウスメーカーの標準でついてくるタイプの立水栓は、見た目的にもよろしくないのでどうせならデザイン性のあるものを施工してもらいましょう。
標準タイプの立水栓からプラス1万円~2万円程度でそれなりのものを選ぶことができます。
立水栓を選ぶ際には、ホース専用蛇口のついた2口タイプが便利です。
参考で2口タイプの立水栓を紹介します。
アマゾンで税込みで35,263円となっています。
プライベート空間の確保
庭の目隠しは、プライバシーの確保に欠かせません。
目隠しの手段としては、目隠しフェンスが一般的です。目隠しフェンスにもアルミ製品のものから本物の木の様な人工木(樹脂)製の商品があります。
メンテナンスを考えた雑草対策
夏場は植物の成長が早いので、雑草対策をしていないと気が付いたらお庭が雑草だらけという事態に陥ってしまいがちです。今すぐ、活用するつもりがない場合でも、防草シートだけは敷いておいて、雑草が生えにくい環境を作ってくことが大切です。
生活を豊かにするサブガーデン
お庭はメインガーデンだけでありません。
サブガーデンは主には室内から見ることを目的として設計・デザインされます。
春には桜やチューリップ、夏にはカラフルな花々、秋には紅葉する木々など、四季を感じることのできる植栽を植えるのもいいですし、坪庭のような和のお庭にしてもいいかと思います。
最近のフェイクグリーンはかなりクオリティーが上がってきているので、お手入れがめんどくさいという人は、こういった商品を活用してみてはいかがでしょうか?
こちらは、アマゾンで¥4,296 税込~購入できます。
効果的なサービスヤードの設計と活用法
サービスヤードは、勝手口から出たところに設けられ、日常的な作業や家事のサポートをするための重要なスペースですとなります。サービスヤードがあることで家事の効率性や快適さを向上させるだけでなく、居住空間全体の機能性を高めることができます。
適切な動線と配置
一般的にサービスヤードにはゴミ箱がおかれ、日常のごみの一時保管場所として活用されることが多い場所になります。ごみの保管場所として活用する場合に重要となるのが、ごみステーションまでの動線です。「勝手口→サービスヤード→ごみステーション」この移動がスムーズに行えない場合は、あまり活用されない場所になりかねません。
こういう場合は、勝手口もサービスヤードも作らず、建物の建築費を抑えた方がいいかと思います。
ランドリースペースとして人気のサンルーム
最近は、24時間換気システムのおかげで室内干しをしている家庭も増えてきていると思いますが、やっぱり外干しで洗濯物を日光に当てて乾かしたいというなら、サンルームがおススメです。
洗濯物を干すことも目的にサンルームをつけるなら、三協アルミ晴れもようwithが個人的にお勧めです。
洗面室の近くにランドリースペースがあれば、2階に洗濯物を持っていく必要がないので非常に家事動線が楽になります。特に、今回例にあげているような配置・間取りの場合、サービスヤードはランドリースペースとして活用するのがおススメですね。
まとめ
外構は家の顔であり、デザイン性と機能性の両方が重要です。
この記事では外構のスタイルとしてオープン外構、クローズド外構、セミクローズド外構の3つを紹介し、それぞれの特徴や選び方について解説しています。
また、駐車スペースやカーポート、玄関アプローチの作り方について解説。駐車スペースの設計や配慮、カーポートの利点、玄関アプローチの奥行や門柱の活用方法など、快適で魅力的な屋外空間を作るための手法やアイデア紹介していました。
理想の外構を手に入れるために
快適な外構を手に入れる為には、家と庭との調和や家族の成長に合わせたプランニングが必要です。
ただ、良い外構を手に入れようと思うと業者選びとそれなりの費用が必要となってきます。
限られた時間と費用の中で、業者を一つ一つあたっていくのは大変ですよね。
だからこそ、実際に足を運んで地元の業者に相談しながら同時に「タウンライフ」などの一括見積サイトの活用をおススメしています。
引っ越しなどはもはや一括見積サイト通して依頼することが当たり前ですが、家づくりや外構は一括見積サイトは併用して活用するのがおススメです。
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